旅行写真を撮る前に!知っておくべき「撮影マナー」

旅行先では多くの人々がハイテンションになります。都会の雑踏を離れて、ついついはめを外してしまう人々もいます。旅の恥は掻き捨てとはよく言いますが、スマホで旅行写真を撮影する際は、本当にマナーに気を付けなければいけません。マナーを破った方法で撮影すると、他の観光客の人々や現地のスタッフの方とトラブルになります。特に海外や県外の観光地では、地元のルールや自分の知っている常識が通じません。無意識的にルールを破ってしまったり、マナー違反の行為を知らず知らずのうちに行ってしまっている事もあり、旅行に行く際は本当にお行儀よく観光を楽しみましょう。

海外旅行中は日本の常識に囚われはいけません。特に大型連休や夏休み、冬休みなどの連休時は多くの日本人が、ハワイやグアムや韓国やヨーロッパ、米国本土へと旅行に行きます。そういった場所は既に大勢の観光客が訪れているため、安心してお出かけする事が出来ます。しかし、一方で現地でのトラブルも多発しており、特に大勢の観光客や現地の人々が暮らす場所で「無断撮影する事で起きる問題」を起こす日本人観光客が少なくありません。

顔は最高の個人情報です。日本の国にも肖像権というルールがあり、他人の姿や顔を無断で撮影するのはNGとなっています。しかし、スマホユーザーの間ではほとんどそのルールが守られていません。最近のスマホは非常に高画質です。撮影者が何気なくスマホを構えて、観光地の風景を撮影したつもりでも、背景に大勢の人々が偶然写り込めば、個人が完全に特定できるレベルで写真データに残ります。

日本人はスマホでの写真撮影について少し鈍感かもしれません。海外だと他人に勝手にスマホのカメラを向ける事は大変失礼な行為です。ただ写真の構図をスマホを構えながら、撮影もせず考えるだけでも、海外の観光地では少し危険です。他の観光客が自分の顔や姿を勝手に撮影されたのでは、と勘違いして怒って来るかもしれません。誤解する人が悪いと言うのは簡単ですが、海外の観光地ではむやみにスマホを構えるのが、そもそもマナー違反であり、特に面白がって道行く人々の顔や姿を撮影すれば確実にトラブルになります。

また海外の観光地には写真撮影が禁じられる区域があります。歴史的な寺院や宗教的な施設、神様を祭った祠、戦没者を追悼する公共の場など、こういった場所はスマホで写真撮影する事が出来ません。警備の人々に見つかれば激しく叱責されるでしょう。また信仰心が薄い日本人は理解し難いかもしれませんが、地元の人々からすると非常に神聖な施設を無断で撮影する事は、神様や先祖を侮辱する事に相当します。看板がある場所はもちろん、雰囲気的に宗教施設、追悼施設、儀式のスペースと思われる場所ではむやみにスマホを取り出してはいけません。

また現地の人々が快く写真撮影に応じた時は、丁寧にお礼をしましょう。日本人の間であれば、お礼は軽い会釈でOKです。会釈だけでも十分、マナーとしては成立します。しかし、海外では日本の常識は通用しません。スマホのシャッターを代わりに押してもらった時、写真撮影の被写体になってもらった後などは、丁寧に英語や現地の言葉で感謝の気持ちを伝えましょう。たどたどしい英語でも話さないよりはマシであり、片言でも頑張って感謝の気持ちを伝えたら、相手はきちんと応じてくれます。

注意された場合は直ちに対応する。事前にいくら注意していても、なかなか土地勘が無い観光地では現地のルールが分からないものです。それこそ地元の人々の間では常識になっている暗黙の了解も、観光客には伝わりません。ごく普通に見える美術品や建物、街角のポスターなどを気分良く撮影していたところ、地元の人から厳しく注意された、そんなケースもあります。注意を受けた場合は直ちに撮影をやめ、謝罪をしましょう。