2015年に発売されたMacBookに搭載され注目を集めたUSB-C(USB Type-C)端子ですが、最近のAndroidスマートフォンにも搭載され始め、今後さらに対応機種が増えていく傾向にあり気になっている方も多いと思います。最新のMacBookに搭載されている端子はこのUSB-Cとヘッドフォン端子のみということで話題にもなりました。このことからもUSB-Cという規格には様々な機能をもつ可能性がありそうですが、実際USB-Cとはどのような規格なのか、従来のUSB規格とは何が違うのかこれから見ていくことにします。
USB-Cの端子を見てみると、microUSBとほぼ同じくらいの大きさですが、細長い楕円形をしていて形状が異なります。ただ上下の区別がないのが特徴で、どちらの向きでもケーブルを差し込むことができます。従来の小さなmicroUSB端子にコネクタを逆に刺そうとしてしまった経験は誰もがあると思いますが、そういった煩わしさからも解放されることになります。また着脱耐久性も強化され、約1万回もの抜き差しにも耐えることができます。従来のUSBが約3000回だったので、スマートフォンのように充電ポートとして利用されるような機器を利用する方にとってはうれしい向上と言えます。
従来のUSB端子はPC側と周辺機器側で形状が異なるのが普通でした。名称もType-AやB、miniにmicroと端子だけでもいくつかの種類があり、両側の形状の違いにより一口にUSBケーブルといっても様々な種類がありユーザーを困惑させました。USB-Cはそれらが一つにまとまり形状も一つだけなので、USBケーブルを購入する際に迷うこともなくなるでしょう。
USB-Cという規格は、USB 3.1という次世代のUSB規格とともに登場しました。USB 3.1は転送速度が最大10Gbpsに強化されています。USB3.0の5Gbps、USB2.0の480Mbpsと比較し大幅なスピードアップが図られたことで、大量のデータ転送などがより短時間でできるようになります。
また給電能力が最大5V/20Aの100Wに強化されています。USB 3.0が最大5V/900mAの4.5Wだったのと比較すると、実に22倍もの電力を供給できるようになりました。これによってスマートフォンやタブレットなどと同じようにノートPCなどもUSB充電が可能になり、実際MacBookでは充電器をUSB-C端子に接続して充電するようになっています。
USB-Cは映像出力もサポートしており、4Kの解像度にも対応します。対応ケーブルを使えばHDMIやDislplayPortなどにも出力することが可能ですし、最近ではUSB-C端子搭載のPCモニターも登場し始めました。将来的には8K解像度への対応も予定されており、今後の展開にも注目です。
USB-Cは従来のUSBと同様に後方互換性があります。しかしコネクタの形状をみればわかりますが、そのままでは従来の端子に刺すことはできないので、対応した変換アダプタが必要になります。その場合転送速度や給電能力は下位の規格になってしまうので注意が必要です。
これまで見てきたように、USB-Cには耐久性の高いリバーシブルコネクタ、転送速度と給電能力の大幅な向上、高解像度の映像出力機能などの特徴があることがわかりました。まだ登場したばかりの規格ですが、今後は様々な周辺機器がUSB-Cで接続されることが予想されます。スマートフォンやノートPCの充電や、モニタを含めた様々な周辺機器をPCと接続する際も同じケーブルで可能になるのです。本格的な普及にはしばらく時間がかかりそうですが、いずれUSB-Cの時代がくることは間違いないでしょう。
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Jun 22,2017 14:25 pm 編集者 小池由貴 カテゴリー Android最新情報
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